いつも見知った町よりも、ほんのちょっと遠くまで、まだ見たことがない景色を求めてペダルを漕いで、なのに冬場は夏より日が短いことをまだ知らず、思わぬ早さで訪れた夕闇に恐れおののき、果たして家に帰り着けるのか、心細さで一杯になりながら真っ暗闇の家路を急いだ記憶。思えばあの不安感と高揚感こそが、幼い心に芽生えたセンス・オブ・ワンダーの源泉であったのだと、この映画は思い出させてくれました。
ぜひ登場人物たちと同年代の小学生にこそ、劇場に足を運んでほしい。壮大なスケールで描かれる大宇宙の中で、とてもちっぽけな、そして何よりも大切な勇気について、この作品は教えてくれることでしょう。